TOEIC英語学習ナビ [TOEIC編]
Part 6 長文穴埋め問題
パート6で測っている能力
パート6で測っている能力は、「文章の文脈を理解する力」です。
先ほどの、海外支社のオフィスで働く場面を考えてみましょう。A社に提出する提案書を作成するためにアドバイスが欲しいという、隣の部署の外国人スタッフを訪ね、彼の机の上にメモを残したシーンです。連絡を待っていると、彼からEメールがきました。
「帰社が遅くなるので、メールします。A社宛の提案書を作ろうと思い、過去のB社宛の提案書と、C社宛の提案書を参考にさせてもらいました。提案書の大筋は出来たのですが、B社・C社で使用した部材で、A社の求める耐久性が確保できるか少し不安です。部材のスペックを確認してもらえませんか?」と書いてあります。あなたは、彼に了解の旨のEメールを送ります。
こうした場面で必要なリーディング力を試しているのが、パート6「長文穴埋め問題」です。
パート6の問題形式
具体的な問題形式は、100語前後の文章の中に、4つの空欄があります。それぞれに当てはまる語句や英文を、4つの選択肢から1つ選びます。文章の内容は、Eメール(e-mail)や社内連絡(memo)、利用者へのお知らせ(notice)といった、社内で見かける文書です(英文の種類は、問題冒頭の指示文の最後に書かれています)。
このパートで測っている力は、「文章の文脈を理解する力」ですから、問題を解く際も、このように解きます。
- ①文章を文頭から読み、テーマをつかむ。
- ②空欄をすべて飛ばして文末まで読み、文脈をつかむ。
- ③選択肢から、文脈にあった語句や英文を選ぶ。
①の「文章を文頭から読み、テーマをつかむ」では、英文の冒頭の「誰が、誰宛に(Who)」「何のために書いたか(What)」を示すキーワードを見落とさないようにします。例えば、Eメールであれば、宛先(Eメールアドレス)、件名などです。Eメールアドレスの@以降が同じならば、会社内のやり取りです。
②の「空欄をすべて飛ばして文末まで読み、文脈をつかむ」が一番大事なステップです。 なぜなら、パート6が苦手な人は、文章をすべて読んでいないからです。
パート5同様に、空欄を飛ばして読むのには、違和感があると思いますが、飛ばして読んでも、文脈(各センテンスの意味上のつながり)がわります。
対策本や対策講座では、「1問ずつ選択肢を見て、空欄のあるセンテンスを読んで解く(マークシートを塗りつぶす)。そのセンテンスだけでは判断できない場合は、次のセンテンスを読む」といった指南がされています。しかし、空欄のたびに、思考を止めて選択肢を選んでいたのでは、文脈をつかめません。特に、英文(1センテンス)を選ぶ問題で苦労することになります。全文章を一気に読んでしまった方が楽です。
100語前後の文を一気に読むには、単語ごとに意味を理解するのではなく、ネイティブ・スピーカー同様に、「誰が」「どうした」「何を」「どこで」「いつ」「何のために」といった意味のかたまり(チャンク)で理解することが必要です。この力をパート6で養いましょう。
③の「選択肢から、文脈にあった語句や英文を選ぶ」では、②で確認した文脈に合う語句や英文を順に選んでいきます。950点以上の人は、1セット2分で、英文を読み4つの設問の選択肢を選びます。このスピードで解くためには、Eメールが書ける程度のライティング力(スキル)が必要です。
TOEIC公式ホームページで、Part 6のサンプル問題にチャレンジできます。