TOEIC英語学習ナビ [TOEIC編]
Part 5 短文穴埋め問題
パート5で測っている能力
パート5で測っている能力は、「英文の文意を理解する力」です。
例えば、海外支社のオフィスで働く場面を考えてみましょう。朝出社すると、机の上にメモが置いてありました。昨夜、隣の部署に移動した外国人スタッフが、残していったメモで、「A社に提出する提案書の件でアドバイスが欲しい」と、英語で書いてありました。
彼の席を訪ねましたが、外出中でした。あなたは、「アドバイスの件、了解です。戻ったら連絡して」とメモを残します。
こうした場面で必要なリーディング力を試しているのが、パート5「短文穴埋め問題」です。
パート5の問題形式
具体的な問題形式は、1センテンスの英文の中の空欄に当てはまる語句を、4つの選択肢から一つ選びます。このパートで測っている力は、「英文の文意を理解する力」ですから、問題を解く際も、このように解きます。
- ①英文を文頭から読む。
- ②空欄を飛ばして文末まで読み、文意をつかむ。
- ③選択肢から、文意にあった語句を選ぶ。
①の「英文を文頭から読む」が、一番大事なステップです。 なぜなら、英文を素早く読む方法は、文頭から語順通りに読むことだからです。
文頭には、「誰が」「どうした」という文の骨格を示す語句(主語・動詞など)が来ますから、ここから理解していきます。「もし~ならば」という条件や、「~なので」という理由を表す節が文頭にくることもありますが、文頭にくるのは重要な情報だからです。英文は、常に文頭から理解していきます。
②の「空欄を飛ばして文末まで読み、文意をつかむ」のは、少し違和感があると思います。しかし、同僚からもらったメモの文字が乱れていて、そこだけ読めないこともあります。読めない文字を飛ばすつもりで、空欄を飛ばして、文末まで読み、全体の文意を理解します。
③の「選択肢から、文意にあった語句を選ぶ」では、②で確認した文意に合う語句を選択から選びます。ここで、単語・文法の「知識」を使って、4つの選択肢を詳細に分析(間違いの選択肢の理由を考えるなど)していると、時間が足りなくなります。
リーディング問題をすべて解き終わる人(950点以上)は、パート5を1問20~25秒で解きます。最初からこのスピードを目指す必要はありませんが、このスピード(最終目標タイム)で解くためには、メモが書ける程度のライティング力(スキル)が必要です。パート5では、ライティングの能力も間接的に測定しているのです。
対策本では、英文を全て読んでいると、時間が足りなくなるので、「最初に選択肢を見て、単語の問題か文法の問題かを判別し、空欄の前後を読めばわかる問題は、そこだけを読んで解く」といった指南がされています。
しかし、問題の種類を判別する能力は、リーディング力とは関係ありません。また、空欄の前後だけでなく、その先や全文を読まなければいけない問題が半数程度あります。問題の分析という余計なことにエネルギーを割かないで、すべて頭から読む方が楽です。
TOEIC公式ホームページで、Part 5のサンプル問題にチャレンジできます。