TOEIC英語学習ナビ [実践編]

実践編

リーディング練習(2)

直読直解する

速読スピードを上げる(スピード処理力をつける)には、ネイティブ・スピーカーの読み方を身につけることです。その方法は、日本語に訳さずに、英語の語順のまま、直接理解すること(直読直解)です。

直読直解のためには、まず、次のように、英文を意味の固まり(チャンク)で捉えることが必要です。チャンクで捉えることが出来れば、日本語の語順に変換しなくとも(返り読み)をしなくとも理解できます。

<英文>(チャンク表記)

A lot of people in Asia
アジアの多くの人々は

may laugh at North Americans
北米の人々のことを笑うかもしれません

and their bicycle helmets.
そして、彼らの自転車用ヘルメットのことを。

What they may not understand,
彼らが理解できないであろうことは、

though,
しかし、

is why helmets are mandatory
なぜヘルメットが義務になっているかです

in many cities.
多くの都市で。

Cycling on sidewalks
歩道を自転車で走ることは

is illegal almost everywhere.
ほぼ何処でも違法です。

The sidewalks are
歩道は

for pedestrians
歩行者のためのものです

and scooters
そして、スクーターの

ridden by the disabled.
障害者の乗る。

次に、チャンク単位で、日本語に訳さすに理解します。その方法は、リスニングの理解方法と同じで、イメージすることです。これで、150語/分以上の速読スピードを実現できます。

「イメージしながら読むという感覚」は、日本語で小説などを読んでいるときの感じです。場面や登場人物をイメージして、頭に絵を描くように読みます。この読み方で、ネイティブ・スピーカーは、初見の英文を300語/分で読みます。

何十年も英文を読み続けているネイティブ・スピーカーの実力(スピード処理力)は、簡単には身につきませんが、TOEICリーディング問題を解き終るスピードは、その半分ですから、トレーニングを続ければ、誰でも実現できます。

直読直解の練習方法

①チャンク単位で、英文にスラッシュ(/)を入れます。

英文にスラッシュ(/)入れて、チャンクに切り分けします。スラッシュを入れる位置は、「長い主語/カンマなどの後」「前置詞/接続詞/節/不定詞/分詞の前」が基本です。スラッシュを入れながら、読んでいくことを「スラッシュ・リーディング」と言います。自分で入れたスラッシュの位置が不安な人は、書店などで、チャンク単位で日本語訳がついたテキストを探してください。

②チャンク単位で、日本語訳を確認します。

日本語訳を参照して、チャンク単位の意味を理解します。次に、チャンク単位で英語を音読して、その意味を日本語で言ってみます(日本語訳と一字一句同じである必要はありません)。英語で直接理解(黙読)する練習なのに、音読して、日本語訳を言うのは違和感があるかもしれません。しかし、言語は音声に優位性があるので、声に出すとイメージがわき、簡単に意味が定着します。

③英文を黙読し、英語のまま理解します。

英文(チャンクを黙読して、英語のまま理解できることを確認します。この際、簡単なところ(people in Asia, laugh, bicycle helmetsなど)から頭の中でイメージを浮かべるようにしてください。