TOEIC英語学習ナビ [TOEIC編]
Part 3 会話問題
パート3で測っている能力
パート3で測っている能力は、「会話のテーマと詳細を理解する力」です
ここでも、先ほどの海外出張の続きを考えてみましょう。展示会への参加で、現地の担当者が、会場を案内してくれているシーンでした。会場を確認した後は、支社へ移動して、会議室でミーティングです。参加者は、案内をしてくれた担当者と、担当者の上司、展示会の責任者の3名です。
案内をしてくれた担当者は、こちらに気を使ってくれて、ときおりあなたの理解を確認してくれます。しかし、あとの2名は、自分たちのペースで話しています。最初は、展示会の準備状況についての話でしたが、やがて、今回の目玉となる新製品の仕様、市場の動向などへ、話題が移っていきます。最初は、ゆっくりだった話すスピードも、ずいぶん速くなっています。あなたは、ミーティングについていくために、必死に内容を理解しようと努力しています。
こうした場面で必要な力を試しているのが、パート3「会話問題」です。

パート3の問題形式
具体的な問題形式は、2人~3人の会話(放送)を聞いて、問題用紙に印刷された、内容に関する3つの設問(各4択)に解答します。会話の内容は、ミーティングだけでなく、オフィスや電話での会話など様々です。このパートで測っている力は、「会話のテーマと詳細を理解する力」ですから、放送を聞く際は、このように聞きます。
- ①冒頭で、場面(Where)をつかむ。
- ②誰(Who)の発言かをおさえながら聞く。
- ③話の結末を聞き漏らさない。
①の「冒頭で場面(Where)をつかむ」が、一番大事なステップです。 なぜなら、パート3が苦手な人は、冒頭で重要な情報を聞き逃しているからです。
放送の序盤では、会話している場所(Where)、話し手の職業や所属(Who)に関連するワードが登場します。最初の一語がキーワードの場合もありますから、冒頭から集中して聞くことが必要です。
この段階では、テーマ(何の話か)が鮮明でないことがあります。実際のコミュニケーションでは、日本語でも、「例の件だけど」といった具合に、テーマが明確に示されずに話が始まることがあるのと一緒です。そんなときは、「どこで」「誰が」という情報から、テーマを推測して聞くはずです。これは、英語でも大事な能力です。パート3で、この力を養いましょう。
中盤は、会話が展開する部分で、予想しない方向に話が進むこともあります。2人の会話が中心ですが、3人の会話もあります。内容理解で大事になるのは、「誰が」「何をするか」ということです。登場人物を頭に浮かべながら(実際の会話で、話している人の顔を見ている感じで)、聴くようにすると記憶に残りやすくなります。
終盤では、この後に「どうするか」が示唆されます。ここを聞き逃すのは、ミーティングで最後の決定事項を聞き逃すようなものです。最後までしっかり聞きましよう。
放送を聞いた後に3つの設問に答えます。序盤・中盤・終盤の順に、ここまで説明した会話の流れを把握するのに必要なポイントが出題されます。詳細を尋ねる設問もありますが、話の流れを押さえることができていれば、簡単な質問ばかりです。
パート3には、図表付きの問題も登場します。この問題では、放送を聞く前に図表のタイトルなどを見て、何に関する情報かだけを把握しておきます。これは、ミーティング前に資料に軽く目を通すのと同じです。放送が始まったら、音声に集中します。図表に関することが述べられたら、図表を参照して、内容を理解しましょう。
TOEIC公式ホームページで、Part 3のサンプル問題にチャレンジできます。
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format/sample03.html