TOEIC英語学習ナビ [入門編]
スコアアップの必要時間
英語習得に必要な時間を確認する
英語学習を始める前に、大事なことがあります。それは、英語習得に必要な時間を確認することです。英語を身につける方法は、１つではありません。例えば、海外で暮らすのも１つの方法です。もちろん、日本国内で英語力を上げることも可能です。よほど方法が間違っていない限り、どんな方法を選んでも、英語を習得できます。
しかし、英語学習に魔法はありません。どんなに良い方法であっても、習得には時間がかかります。もし、「日本語が短期間でペラペラになる学習法」と言われたら、信じるでしょうか？ 誰も、信じませんね。片言の日本語ならともかく、流ちょうになるには、数年はかかると考えるはずです。
下記は、企業内語学研修の前後にTOEICを実施して得られた2000人のTOEICスコアアップにかかる平均時間です（故・三枝幸夫氏の調査）。
＜TOEICスコアアップの必要時間＞
- 200点→300点 200時間（1点2.0時間）
- 300点→400点 200時間（1点2.0時間）
- 400点→500点 250時間（1点2.5時間）
- 500点→600点 300時間（1点3.0時間）
- 600点→700点 350時間（1点3.5時間）
- 700点→800点 400時間（1点4.0時間）
- 800点→900点 500時間（1点5.0時間）
英語学習の目的を明確にする
英語習得には、時間がかかることを理解したうえで、大事になるのが、「何のために英語を学ぶのか？」という英語学習の目的です。「現在、仕事で英語が必要」「将来、仕事で英語が必要になりそう」「プライベートでも英語を使いたい」など、英語学習の目的が「英語を使うこと」であれば、問題ありません。
一方で、「昇格・昇進にTOEIC 600点が必要」といった理由で、「スコアだけが必要」と考えている人は、要注意です。スコアだけが目的となると、時間をかけずにスコアを上げようとします。そこで、TOEIC対策（解法テクニックや出題予想）を始めます。
しかし、前述の通り、TOEIC対策は、うたい文句の割には効果がないばかりか、英語力の伸びを妨げる様々な弊害を含んでいます。結果として、ほとんどの人が挫折します。スコアを上げる一番確実な方法は、英語力を上げることです。英語力を上げれば、TOEIC対策など不要です。
もちろん、英語力を上げるには時間がかかります。しかし、時間をかけずに英語を身につける方法はありません。そこで、スコアだけを目的にするのではなく、英語を使うことも目的にしてはどうでしょう？ 時間をかけるにふさわしい目的が見つかれば、時間をかける覚悟ができます。覚悟が出来れば、英語学習は成功します。
現在、仕事で英語を使わないという人も、将来は必要になるかもしれません。また、すぐに仕事で英語を使わなくとも、自分の意志で英語を使える場面はたくさんあります。例えば、「家族と海外旅行に行く」「駅や街角で困っている訪日観光客を手助けする」といったことです。英語を使ってみたいという気持ちは、英語力のアップともに高まっていくものです。
＜TOEICスコアとビジネスレベル＞
- 950点 ネゴシエーション（交渉）
- 860点 マネジメント
- 730点 プロジェクト
- 600点 ミーティング
- 470点 質問応答
- 350点 自己紹介・製品紹介