3年後、10年後、20年後の 日本と自身のキャリアを考える | 英語&スキルトレーニング BizCom

3年後、10年後、20年後の 日本と自身のキャリアを考える

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こんにちは。鹿野晴夫です。

毎年、春になると、BizComの講師陣は、20社ほどの新人研修で、英語学習法の講演を行います。新入社員の雰囲気は、毎年異なります。親世代や学校教育の変化が影響するのかここ数年は、研修担当者の方から、「素直で大人しい」という声が聞かれました。

一方、今年は、講演内容の中で、「例年お願いしている学習法に加えて、英語の必要性を強調して欲しい」というご要望を何件かいただきました。自社における海外事業や今後の戦略はトップの挨拶でも語られ、新人研修内でTOEICも実施します。さらに、外部講師の口からも、「英語の必要性を念押しして欲しい」というわけです。採用人数が増え、売り手市場になるとTOEICスコアも下がる傾向がありますがそれだけではない雰囲気を採用過程で感じられたのかもしれません。


3年後、10年後、20年後に必要なスキルは?

業種や職種によっても異なりますが、一般的なキャリアステージは、下記の感じではないでしょうか?

入社3年:社員として認められる
入社10年:プロジェクトを仕切る
入社20年:職種や専門スキルを極める

新人研修は、配属前の準備だけでなく入社の機会に、世の中の変化を見通し、会社の方針と求められる人材像を理解し自身のキャリア形成の方向性を考える場です。入社はゴールではないのですから、定年までは無理だとしても、入社20年迄のキャリアを考え、必要なスキルや知識を明確にしたいものです。

では、3年後、10年後、20年後の英語の必要性はどうなるのでしょう?

総務省の情報通信白書によると、日本の生産年齢人口(15~64才)は、下記のように変化します。

2015年:7,682万人
2020年:7,341万人
2030年:6,773万人
2040年:5,787万人

2020年→2030年(▲568万人)
2030年→2040年(▲986万人)

これから入社をする皆さんは、入社10年、20年で、働く日本人が劇的に減る(消費も減る)時代を生きてゆくことになります。


海外で英語を使う時代から、国内でも英語を使う時代へ

日本国内の消費が減少していけば、ますます海外での販売が重要になり英語の必要性が高まります。一方で、労働力の確保と消費の両面から日本に暮らす外国人が増えていきます。

現在、国内で働く外国人は100万人強、年12万人ペースで伸びており、2030年には、日本の労働者の10%が外国人になるという試算もあります。昨年の訪日外国人は、2,900万人強、2020年の東京オリンピックには、4,000万人が見込まれています。外国人と一緒に働く、外国人を迎え入れるという点でも、英語の必要性が高まっていくでしょう。

それまでには、AIによる通訳が可能になるという意見もありますが、通訳で言葉が通じるだけでは、同じ言語を共有する一体感は手に入りません。また、結論を明確にして話す英語のロジックに慣れていなければ、相手を十分に説得することはできません。3年である程度まで、英語力を上げられるのですから、10年後のAIの進化に期待するより、英語学習を始める方が得策です。

英語学習の過程で、海外の情報や考え方に触れることになり、視野を広げて、自身のキャリアを深く考える機会にもなります。新入社員が配属されてきたら、先輩として、英語の重要性を伝えてあげてください。

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